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確かに日本での発生は昭和32年以来ありません。
しかし、つい最近フィリピンで野良犬にかまれた日本人が狂犬病で死亡したというニュースがあったように、海外では今でも年間4~5万人もの人が命を落としています。
狂犬病は、狂犬病に感染した動物に咬まれて感染します。
ほとんどすべての哺乳類に感染し、1~3ヶ月の潜伏期間を経て、水を怖がる(水を飲み込もうとすると喉の痙攣発作が起こる恐水症)高熱、幻覚、錯乱、麻痺などのさまざまな神経症状を引き起こし100%死亡するたいへん恐ろしい病気です。
40年以上発症していない狂犬病注射をうつことに疑問を持つ人、獣医の儲け主義じゃないか?と思う人、そういう人々の意見を時々耳にすることがあります。
しかし、狂犬病が世界中のほとんどの国と地域に発生していること、そして、発症までに1~3ヶ月の潜伏期間があることを考えると、海外から輸入されるさまざまな動物といっしょに日本国内に入ってくる可能性は十分あります。
また、日本が世界でも数少ない狂犬病清浄国である理由のひとつに、犬を飼う人々の狂犬病予防に対する高い意識と狂犬病予防接種の広い普及があることは間違いありません。
混合ワクチンも含め、獣医師が患者さんの体調も考えず無理に注射をうったり勧めたりすることはありませんので、日本で今後二度と狂犬病が発症しないよう、その時々のわんちゃんの体調に合わせて、狂犬病接種を続けていきましょう!